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トラックの点呼・アルコールチェックとは|種類と流れを分かりやすく解説
トラックの点呼・アルコールチェックとは|種類と流れを分かりやすく解説

トラックドライバーの仕事を調べていて「点呼」や「アルコールチェック」という言葉を目にし、具体的にどんな流れで行われるのか気になった経験はありませんか。毎日の業務の入り口にあたる手続きだからこそ、事前にイメージをつかんでおくと安心です。この記事では、以下の内容を分かりやすく解説します。

  • 点呼とアルコールチェックの意味
  • 点呼の種類と確認事項
  • アルコールチェックの具体的な流れ
  • 点呼が義務化された背景
  • トラックドライバーという仕事の選択肢

読み終えるころには、出勤から乗務までの一連の流れを具体的にイメージできるようになるはずです。

点呼とアルコールチェックとはトラックドライバーの安全を確認する手続き

トラックドライバーが業務を開始する前には、必ず経なければならない手続きがあります。まずは「点呼」と「アルコールチェック」の意味について見ていきます。

点呼の意味

点呼とは、運行管理者が運転者と対面しながら、体調や酒気帯びの有無、業務内容を確認し、安全を確保するために必要な指示を出す手続きのことです。トラックなどの貨物運送事業者には、貨物自動車運送事業法や貨物自動車運送事業輸送安全規則によって、点呼を行うことが義務付けられています。点呼は原則として対面で行うことが定められており、やむを得ない事情がある場合に限り、電話やその他の方法での実施が認められています。

アルコールチェックの意味

アルコールチェックとは、運転前後にドライバーの酒気帯びの有無を、目視とアルコール検知器の両方で確認する手続きのことです。2011年5月から、トラックやバス、タクシーなど有償で人や物を運ぶ事業者に対して義務化されており、点呼の一部として組み込まれています。一般的な酒気帯び運転の行政処分基準は呼気中アルコール濃度0.15ミリグラムからとされていますが、トラックドライバーの場合は0ミリグラムでなければ運行そのものができないとされています。

点呼が義務化された背景

アルコールチェックの義務化は、2011年5月1日に施行された貨物自動車運送事業輸送安全規則の改正によって始まりました。当初は緑ナンバーの運送事業者が対象でしたが、2021年に白ナンバーのトラックによる痛ましい飲酒運転事故が発生したことを受け、2022年以降は段階的に対象が拡大されています。こうした背景から、トラックドライバーの点呼とアルコールチェックには、特に厳格な運用が求められるようになっています。

点呼の種類と確認事項

点呼には、実施するタイミングによっていくつかの種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

乗務前点呼

乗務前点呼は、運転者が業務を開始する前に、営業所で行う点呼のことです。安全運転ができる状況にあるかどうかを確認することが主な目的であり、酒気帯びの有無、健康状態、日常点検の実施状況などが確認事項に含まれます。運行管理者は、必要な指示があればこの段階で伝えます。

乗務後点呼

乗務後点呼は、業務を終えて営業所に戻ってきた際に行う点呼のことです。安全に業務を終えられたかどうかを確認する目的で実施され、車両や道路、運行の状況、交替運転者への引き継ぎ事項などが確認されます。運行中に気になったことがあれば、この際に報告する流れが一般的です。

中間点呼

中間点呼は、乗務前点呼と乗務後点呼のいずれも対面で行うことが難しい場合に、業務の途中で少なくとも1回実施する点呼のことです。2泊3日以上に及ぶ長距離運行など、対面での点呼が困難なケースで用いられます。確認事項は通常の点呼と大きく変わらず、酒気帯びの有無や健康状態、運行状況などが確認されます。

アルコールチェックの具体的な流れ

実際にアルコールチェックは、どのような手順で進められるのでしょうか。具体的な流れを見ていきます。

対面での確認が基本

アルコールチェックは、できるだけ乗車前と下車後に対面で行うことが基本とされています。運行管理者が運転者と直接顔を合わせ、顔色や様子を目視で確認しながら、あわせてアルコール検知器を使用して測定を行います。

対面が難しい場合の対応

営業所と車庫が離れている場合や、早朝・深夜などで運行管理者が営業所にいない場合には、対面でのチェックが難しくなることがあります。そうした場合は、ドライバーに携帯型のアルコール検知器を携行させ、1日1回以上、電話やその他の方法で測定結果を報告させる仕組みが取られます。通信機器と接続するアルコール検知器を使用する場合は、測定結果を営業所へ自動的に送信する方法も用いられています。

IT点呼という新しい方法

近年では、テレビ電話やネットワーク機器を通じて、疑似的に対面点呼を行う「IT点呼」という方法も広がっています。ただし、IT点呼を実施できるのは、輸送の安全確保に関する取り組みが優良であると認められた事業所や、Gマーク認定を受けた営業所などに限られており、国土交通大臣が了承した機器を使用することが条件となっています。

記録と保存の義務

点呼を実施した際には、アルコール検知器の使用の有無や測定結果を点呼記録簿に記録し、1年間保存することが義務付けられています。記録を怠ったり、機器を使用せずに「異常なし」とだけ記載したりする行為は、法的には不適切な点呼と見なされる場合があるため、正確な記録と運用が求められます。

点呼を正しく理解しておくメリット

点呼やアルコールチェックの仕組みを事前に理解しておくことには、いくつかのメリットがあります。

安心して業務をスタートできる

毎日の業務の入り口にあたる点呼の流れを知っておくことで、入社後に戸惑うことなく、スムーズに業務をスタートしやすくなります。特に未経験からトラックドライバーを目指す場合、こうした基本的な手続きを事前に把握しておくことは安心材料のひとつになります。

安全運転への意識が高まる

点呼は、単なる形式的な手続きではなく、ドライバー自身の体調や安全運転の状態を確認する大切な機会です。毎日の点呼を通じて、自分自身の体調管理や生活習慣を見直すきっかけにもなり、結果として長く安全に働き続けることにつながります。

会社選びの判断材料になる

点呼やアルコールチェックの運用体制がしっかりしている会社は、安全管理に対する意識が高い会社であるといえます。面接や求人票を確認する際に、点呼の実施方法や記録の管理体制について質問してみることも、会社選びの参考になります。

トラックドライバーという選択肢

ここまで点呼とアルコールチェックの流れについて紹介してきましたが、安全管理の仕組みがしっかり整っていると知り、安心した方もいるのではないでしょうか。トラックドライバーという仕事について、収入や働きやすさの面から具体的に見ていきます。

収入・雇用の安定性

物流業界は、生活に欠かせないインフラを支える存在として、安定した需要が続いているとされています。運送会社によっては、経験や資格に応じた手当が用意されている場合もあります。普通免許でも運転できる小型トラックの求人から始められるため、未経験者でも挑戦しやすい環境が整いつつあります。2017年3月以降に取得した普通免許では運転できる車両の範囲が変更されているため、応募前に自身の免許区分を確認しておくと安心です。

未経験からの転職

点呼やアルコールチェックの具体的な流れは、入社後の研修やオリエンテーションを通じて、丁寧に説明してくれる会社が多く見られます。最初は緊張するかもしれませんが、毎日の習慣として身についていくため、未経験者でも心配しすぎる必要はありません。

子育てとの両立

近距離のルート配送であれば、勤務時間が決まりやすく、家庭との両立を目指しやすい働き方のひとつです。長距離輸送に比べて宿泊を伴う運行が少ないため、生活リズムを整えやすい点もメリットといえます。点呼のタイミングも、勤務形態によって異なるため、求人票で勤務時間帯を確認しておくと安心です。

点呼・アルコールチェックに関するよくある質問

最後に、点呼とアルコールチェックに関してよく寄せられる疑問をまとめました。

点呼は毎日必ず行う必要がありますか

はい、運転者がその日初めて乗務する際には、原則として毎回対面での点呼が義務付けられています。業務を終えて営業所に戻った際の乗務後点呼もあわせて必要です。

アルコールが少しでも検出されたらどうなりますか

トラックドライバーの場合、呼気中アルコール濃度が0ミリグラムでなければ運行そのものができないとされています。少しでも検出された場合は、乗務が認められません。

IT点呼はどの会社でも導入できますか

誰でも自由に導入できるわけではありません。輸送の安全確保に関する取り組みが優良と認められた事業所や、Gマーク認定を受けた営業所など、一定の条件を満たした事業所のみが実施できる仕組みになっています。

点呼の記録はどれくらいの期間保存されますか

点呼記録簿は、1年間保存することが義務付けられています。アルコール検知器の使用の有無や測定結果も、あわせて記録・保存する必要があります。

まとめ

点呼とアルコールチェックの流れについて、ポイントを振り返ります。

  • 点呼とは、運行管理者が運転者の体調や酒気帯びの有無を確認し、必要な指示を出す手続きである
  • 点呼には、乗務前点呼、乗務後点呼、中間点呼という3つの種類がある
  • アルコールチェックは、目視とアルコール検知器の両方で酒気帯びの有無を確認する
  • 対面が難しい場合は、携帯型検知器やIT点呼といった代替手段が用いられる
  • 点呼の記録は1年間保存することが義務付けられている

点呼とアルコールチェックの仕組みを知っておくことは、これからトラックドライバーを目指す方にとって、安心して業務をスタートするための第一歩になります。物流を支えるトラックドライバーの仕事に興味を持った方、トラックドライバーへの転職を検討中なら、ぜひ「トラガール」をご覧ください。