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ドライバー用語解説
トラックの荷待ち時間とは?平均時間や発生原因を分かりやすく解説
トラックの荷待ち時間とは?平均時間や発生原因を分かりやすく解説

トラックドライバーの仕事を調べていて「荷待ち時間」という言葉を目にし、実際にどれくらい待たされるのか不安に感じた経験はありませんか。長時間労働の原因として取り上げられることも多く、これから業界を目指す方にとっては気になるポイントのひとつです。この記事では、以下の内容を分かりやすく解説します。

  • 荷待ち時間の意味と実態
  • 荷待ち時間が発生する主な原因
  • 荷待ち時間がもたらす影響
  • 荷待ち時間削減に向けたルールと取り組み
  • トラックドライバーという仕事の選択肢

読み終えるころには、荷待ち時間という課題について正しく理解し、安心して働き方をイメージできるようになるはずです。

荷待ち時間とはトラックドライバーが荷物の積み下ろしを待つ時間

トラックドライバーの拘束時間には、実際に運転している時間以外にもさまざまな時間が含まれています。まずは「荷待ち時間」の意味と、労働時間との関係について見ていきます。

荷待ち時間の意味

荷待ち時間とは、トラックドライバーが荷物の積み込みや荷下ろしのために待機する時間のことです。荷主の都合や物流施設の混雑状況、天候などによって発生し、ドライバー自身の努力だけではコントロールが難しい時間とされています。目的地に到着してから、実際に荷役作業が始まるまでの待機時間が、この荷待ち時間にあたります。

荷待ち時間と労働時間の関係

荷待ち時間は、トラックドライバーの拘束時間に含まれる時間として扱われます。実際に運転や荷役作業を行っていなくても、業務のために拘束されている時間として労働時間に含まれるのが一般的です。そのため、荷待ち時間が長引くほど、ドライバーの拘束時間全体も延びてしまう仕組みになっています。

荷待ち時間の平均的な実態

ある調査によると、荷待ちが発生した場合の待機時間はおよそ3時間半から4時間ほどとされ、荷待ちがない場合の平均的な拘束時間が10時間38分であるのに対し、荷待ちが加わることで拘束時間が大幅に延びる実態が報告されています。全日本トラック協会の調査でも、トラックドライバーの労働時間は全産業平均より長い傾向にあるとされており、その一因として荷待ち時間の存在が挙げられています。

荷待ち時間が発生する主な原因

なぜ荷待ち時間は発生してしまうのでしょうか。主な原因を整理していきます。

荷主・着荷主側の都合によるもの

荷物を受け取る企業のことを着荷主と呼びますが、着荷主側の受け入れ体制が整っていない場合、トラックが到着しても順番待ちが発生してしまいます。複数のトラックが同じ時間帯に集中して到着すると、荷役を行う人員や設備が追いつかず、待機時間が長引く原因となります。

物流施設の混雑

物流センターや倉庫では、荷物の搬入・搬出のタイミングが集中しやすく、限られたバース(荷役を行うスペース)に対してトラックの台数が多いと、順番待ちが発生しやすくなります。特に繁忙期には、こうした混雑がより顕著になる傾向があります。

天候や交通状況の影響

悪天候や渋滞によってトラックの到着時刻が予定からずれることも、荷待ち時間が発生する要因のひとつです。予定していた時間に荷物が届かないと、荷役作業のスケジュール全体に影響が及び、結果として待機時間が長引く場合があります。

荷待ち時間がもたらす影響

荷待ち時間の長期化は、ドライバー個人だけでなく、運送会社や物流業界全体にもさまざまな影響を及ぼします。

ドライバーへの影響

荷待ち時間が長くなると、拘束時間全体が延びてしまい、休息時間の確保が難しくなるなど、ドライバーの心身への負担が大きくなる可能性があります。予定していた業務が終わらず、帰宅時間が遅くなってしまうケースも少なくありません。

運送会社への影響

拘束時間が長引くことで、1人のドライバーが1日にこなせる業務量が減ってしまい、運送会社全体の生産性や収益にも影響が及ぶ可能性があります。効率的な運行計画を立てにくくなる点も、運送会社にとっての課題といえます。

物流業界全体への影響(2024年問題)

2024年4月からトラック運転者の時間外労働に上限規制が適用され、いわゆる2024年問題として物流業界全体に影響が広がっています。荷待ち時間を含む拘束時間の上限が厳しくなったことで、荷待ち時間の削減が業界全体の急務となっています。荷待ち時間の短縮が進まなければ、輸送力の不足につながる懸念も指摘されています。

荷待ち時間削減に向けたルールと取り組み

荷待ち時間の課題に対応するため、国や業界ではさまざまなルールや取り組みが進められています。

荷待ち・荷役作業等時間2時間以内ルール

改善基準告示に関連するガイドラインでは、荷待ちや荷役作業等にかかる時間を、できる限り2時間以内とすることが求められています。これは努力義務としての位置づけですが、荷主と運送事業者の双方が意識すべき目安として示されています。

記録義務・削減計画の策定義務

平成29年7月からは、車両総重量8トン以上、または最大積載量5トン以上のトラックに乗務するドライバーについて、集荷地点や配達地点における到着時刻、荷積み・荷卸しの開始及び終了時刻を記録し、1年間保存することが義務付けられています。国土交通省は、こうした記録をもとに荷主への働きかけや要請、勧告を行う仕組みも整えています。

バース予約システムなどの改善策

荷待ち時間を削減するための取り組みとして、バース予約管理システムの導入や、パレット化による荷役作業の効率化が進められています。また、車両の現在位置や到着予想時刻をリアルタイムで共有する車両動態管理システムを活用することで、荷主側が受け入れ準備を早めに整えられるようにする工夫も広がっています。

トラックドライバーという選択肢

ここまで荷待ち時間の課題について紹介してきましたが、業界全体で改善に向けた取り組みが進められていると知り、安心した方もいるのではないでしょうか。トラックドライバーという仕事について、収入や働きやすさの面から具体的に見ていきます。

収入・雇用の安定性

物流業界は、生活に欠かせないインフラを支える存在として、安定した需要が続いているとされています。運送会社によっては、経験や資格に応じた手当が用意されている場合もあります。普通免許でも運転できる小型トラックの求人から始められるため、未経験者でも挑戦しやすい環境が整いつつあります。2017年3月以降に取得した普通免許では運転できる車両の範囲が変更されているため、応募前に自身の免許区分を確認しておくと安心です。

未経験からの転職

荷待ち時間の削減に向けた取り組みが進む中、働きやすさを重視する会社も増えてきています。求人票を確認する際には、荷待ち時間の実態や、どのような取引先を担当するのかをあらかじめ質問しておくと、入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。未経験者向けの研修制度を設けている会社を選べば、無理なくスタートを切ることができます。

子育てとの両立

近距離のルート配送であれば、勤務時間が決まりやすく、家庭との両立を目指しやすい働き方のひとつです。荷待ち時間が少ない取引先を担当できれば、予定していた時間に帰宅しやすくなる可能性もあります。求人票で担当する荷物の特性や取引先の傾向を事前に確認しておくことが大切です。

荷待ち時間に関するよくある質問

最後に、荷待ち時間に関してよく寄せられる疑問をまとめました。

荷待ち時間は給料に含まれますか

荷待ち時間は拘束時間に含まれる時間であり、労働時間として扱われるのが一般的です。ただし、会社によって賃金体系の詳細は異なるため、求人票や雇用契約の内容を確認しておくと安心です。

荷待ち時間が長い会社かどうか、事前に見分ける方法はありますか

面接の際に、担当する取引先の傾向や、荷待ち時間の実態について具体的に質問してみることをおすすめします。バース予約システムなどの改善策を導入している会社であれば、荷待ち時間の削減に積極的な姿勢がうかがえます。

荷待ち時間の記録義務はすべてのトラックに適用されますか

車両総重量8トン以上、または最大積載量5トン以上のトラックに乗務するドライバーが対象とされています。それ未満の車両については、義務の対象外となる場合があります。

荷待ち時間は今後短くなっていきますか

2024年問題を背景に、国や業界を挙げて荷待ち時間削減の取り組みが進められています。バース予約システムの普及やガイドラインの整備が進むことで、徐々に改善が期待されています。

まとめ

トラックドライバーの荷待ち時間について、意味や課題を振り返ります。

  • 荷待ち時間とは、トラックドライバーが荷物の積み下ろしのために待機する時間のことである
  • 荷待ち時間は拘束時間に含まれ、長引くほどドライバーの負担が大きくなる
  • 着荷主側の受け入れ体制や物流施設の混雑が、荷待ち時間発生の主な原因となっている
  • 荷待ち・荷役作業等時間を2時間以内とする目安や、記録義務などのルールが整備されている
  • バース予約システムなどの導入により、荷待ち時間の削減に向けた取り組みが進んでいる

荷待ち時間の課題を理解しておくことは、これからトラックドライバーを目指す方にとっても働き方をイメージするうえで役立ちます。物流を支えるトラックドライバーの仕事に興味を持った方、トラックドライバーへの転職を検討中なら、ぜひ「トラガール」をご覧ください。