
「軽貨物の業務委託は、やめたほうがいいと聞いたけれど本当?」「自由に稼げると聞いて気になるけれど、失敗したくない」と迷っていませんか。
軽貨物とは、軽自動車(黒ナンバーの車)で荷物を運ぶ仕事です。業務委託とは、会社に雇われるのではなく、個人事業主として仕事を請け負う契約のことです。自由度が高い反面、会社員とは違うリスクもあります。
この記事では、次の内容がわかります。
- 軽貨物の業務委託が「やめたほうがいい」といわれる理由
- 向いている人と向いていない人
- 契約前に確認したいチェックポイント
- 会社員ドライバーとの違い
- 未経験の女性が安心して始める方法
よい面もリスクも知ったうえで、自分に合う働き方を選んでください。
目次
軽貨物の業務委託が「やめたほうがいい」といわれる理由
やめたほうがいいという声には、いくつかの根拠があります。主な理由を順番に確認します。
収入が安定しにくい
業務委託の報酬は、荷物の個数や配達の件数で決まることが多くあります。荷物が少ない日は、収入も少なくなります。
さらに、売上から燃料代・車両のローン・保険料・駐車場代・車の修理代などの経費が引かれます。見かけの売上より、手元に残るお金はかなり少なくなる点に注意が必要です。
社会保険や労災の保障が弱い
業務委託は個人事業主として扱われるため、会社員のような保障がありません。主な違いは次のとおりです。
- 厚生年金ではなく、国民年金に加入する
- 健康保険は、国民健康保険に加入する
- 雇用保険がなく、失業時の給付を受けられない
- 労災保険は原則対象外で、特別加入の手続きが必要
労災保険とは、仕事中のけがや病気を補償する国の制度です。けがで働けなくなったときの備えを、自分で用意する必要があります。
事故や車の故障は自己負担になりやすい
荷物の破損や、事故を起こしたときの責任は、契約内容しだいで自分が負うことになります。任意保険や貨物保険に加入していないと、大きな負担になります。
会社員ドライバーとの違い
働き方の違いを、表で比べます。
比較表で確認する
| 項目 | 軽貨物の業務委託 | 会社員ドライバー |
|---|---|---|
| 収入の形 | 件数や個数に応じた報酬 | 基本給と手当の月給 |
| 経費 | 燃料・車両・保険を自己負担 | 会社が負担することが多い |
| 社会保険 | 国民年金・国民健康保険 | 厚生年金・健康保険・雇用保険 |
| 労災保険 | 原則対象外(特別加入あり) | 加入する |
| 休み・時間の自由 | 自分で決めやすい | 会社の勤務ルールに従う |
自由と引き換えに、保障と収入の安定を自分で確保する必要があります。どちらが優れているかではなく、自分の暮らしに合うかどうかで選びましょう。
軽貨物の業務委託に向いている人・向いていない人
向き不向きを知ると、失敗の確率を下げられます。
向いている人
- 収支の管理を、自分でこなせる人
- 空いた時間に、副業として働きたい人
- ひとりで黙々と作業するのが好きな人
- 将来、独立して事業を広げたい人
向いていない人
- 毎月の収入が安定していないと、生活が不安な人
- けがや病気への備えがない人
- お金の管理や書類作成が苦手な人
- 子育てや介護で、働ける時間が大きく変わる人
貯金が少ない状態で始めるのは、おすすめできません。まず生活費の数か月分を貯めてから始めると、安心して働けます。
契約前に確認したいチェックポイント
トラブルの多くは、契約内容の確認不足から起こります。応募前に次の点を確認しましょう。
契約書で確認する項目
- 報酬の計算方法と、支払い日
- 車両のリース費用や、手数料の有無
- 荷物の破損や事故のときの責任の範囲
- 契約を途中でやめるときの条件と、違約金
- ノルマや、受け取れる仕事量の保証
2024年11月から、フリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス保護法)が施行されました。この法律では、発注する側に、報酬や業務内容を書面などで明示することが求められています。条件が曖昧なまま契約を急がせる会社には、注意してください。
安全面のルールも確認する
軽貨物で働くには、国への事業の届出(黒ナンバーの取得)が必要です。また、近年は軽貨物の事故が増えたことから、安全管理の体制を整える制度の強化が進められています。
安全運転の研修や、点検の指導があるかどうかも、会社選びの目安です。無理な時間指定や過剰な配達件数を求められないかも確認しましょう。
未経験の女性が安心して始めるには
それでも軽貨物の仕事に興味があるなら、リスクを抑える進め方があります。
いきなり独立しない
最初は副業として、少ない件数から試す方法があります。収支がどれくらいになるか、体力的に続けられるかを確かめてから、本格的に始めましょう。
保険と資金を準備する
- 任意保険と貨物保険に加入する
- 労災保険の特別加入を検討する
- 生活費の数か月分を、貯金として確保する
備えがあるほど、トラブルがあっても落ち着いて対応できます。
トラックドライバーという選択肢
収入や保障の安定を重視するなら、会社員のトラックドライバーという道もあります。
収入と雇用の安定性
会社員のドライバーは、月給や手当が決まっており、社会保険や労災保険に加入できます。物流は人手不足の業界で、未経験でも採用されやすく、学歴や職歴に左右されにくい仕事です。
未経験からの転職
免許取得を支援する制度を持つ会社もあります。先輩が同乗して教える研修を行う会社も多く、初日から一人で走ることはほとんどありません。
子育てとの両立
地場の日帰り配送なら、毎日家に帰れます。夕方に仕事が終わる会社もあり、保育園のお迎えとの両立がしやすい傾向です。
軽貨物の業務委託に関するよくある質問
ここからは、よく寄せられる疑問に答えます。
軽貨物の業務委託は、本当に稼げませんか?
稼いでいる人もいますが、経費を引いた手取りは、売上より大きく減ります。収支を試算してから始めることが大切です。
未経験でも始められますか?
始められます。ただし、地理や荷物の扱いに慣れるまでは、収入が低くなる傾向があります。
女性でも軽貨物の仕事はできますか?
できます。軽い荷物が中心の案件もあり、活躍する女性は増えています。荷物の重さや量は、案件ごとに確認してください。
怪しい募集の見分け方はありますか?
「誰でも月100万円」など、収入を強調しすぎる募集には注意が必要です。契約内容の説明が曖昧な場合も、慎重に判断しましょう。
まとめ
軽貨物の業務委託について、ポイントを振り返ります。
- 収入が安定しにくく、経費を引くと手取りは少なくなる
- 社会保険や労災の保障が弱く、備えを自分で用意する必要がある
- 契約前に、報酬・経費・責任の範囲を必ず確認する
- 副業から試し、保険と資金を準備して始めると安心
- 安定を重視するなら、会社員のドライバーという道もある
やめたほうがいいかどうかは、人によって答えが違います。自分の暮らしに合う働き方を見つけてください。トラックドライバーへの転職を検討中なら、ぜひ「トラガール」をご覧ください。


