
「中型免許を取るにはどれくらいの期間がかかる?」「働きながらでも取得できる?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。
中型免許は、普通免許や準中型免許よりも大きな車両を運転できる免許です。トラックドライバーとして仕事の選択肢を広げたい方にとって、取得を検討したい免許の一つといえるでしょう。
ただし、中型免許の取得に必要な期間は、現在持っている免許や教習所の予約状況、通学頻度などによって異なります。
また、中型免許には年齢や免許経歴について受験資格が設けられているため、まずは自分が条件を満たしているか確認することが重要です。
本記事では、中型免許の取得条件や取得までの期間、教習内容、費用などについてわかりやすく解説します。
目次
中型免許とは?運転できる車両を確認
中型免許は、普通免許や準中型免許で運転できる車両よりも大きな自動車を運転するための免許です。
現在の免許制度では、中型自動車は次の範囲に該当する車両です。
| 項目 | 中型自動車の範囲 |
|---|---|
| 車両総重量 | 7.5トン以上11トン未満 |
| 最大積載量 | 4.5トン以上6.5トン未満 |
| 乗車定員 | 11人以上29人以下 |
トラック業界では、中型トラックを使用する配送や輸送などで中型免許が必要になる場合があります。
ただし、実際に必要な免許は車両総重量や最大積載量などによって決まります。求人票に「4トントラック」などと記載されていても、呼び方だけで必要な免許を判断せず、実際の車両区分を確認することが大切です。
中型免許を取得するための条件
中型免許には、年齢と免許経歴について受験資格が定められています。
通常の受験資格は20歳以上・免許経歴2年以上
通常、中型免許を受験するには、20歳以上であることに加えて、準中型免許・普通免許・大型特殊免許のいずれかを現に受けており、その免許を受けていた期間が通算2年以上であることが必要です。
なお、免許停止期間は免許経歴には含まれません。
そのため、普通免許を取得してすぐに通常の受験資格で中型免許を受験できるわけではありません。
受験資格特例教習を利用できる場合もある
一定の「受験資格特例教習」を修了した場合には、中型免許の受験資格について特例を受けられます。
受験資格特例教習を修了すると、19歳以上で、準中型免許・普通免許・大型特殊免許のいずれかを受けていた期間が通算1年以上あれば、中型免許試験を受験できます。
つまり、通常は「20歳以上・免許経歴2年以上」が必要ですが、特例を利用することで、条件を満たせばより早い段階で中型免許を目指すことが可能です。
ただし、すべての自動車教習所で受験資格特例教習を実施しているわけではありません。利用を希望する場合は、実施している教習所や都道府県警察へ確認しましょう。
特例で取得した場合は若年運転者期間に注意
年齢要件の特例を利用して本来の年齢要件より早く中型免許を取得した場合、本来の受験資格である20歳に達するまでの間は「若年運転者期間」となります。
この期間中に一定の違反をした場合には、若年運転者講習の対象になることがあります。
特例制度は早期に中型免許を取得できる仕組みですが、取得後も安全運転を徹底することが重要です。
視力・深視力の基準
中型免許では、視力についても一定の基準があります。
基本的な基準は、両眼で0.8以上、かつ片眼でそれぞれ0.5以上です。
さらに、三桿法による深視力検査を3回行い、平均誤差が2cm以下であることが求められます。
深視力は、物体の遠近感や奥行きを判断する能力を確認する検査です。
視力や深視力に不安がある場合は、教習所への入校や免許試験を受ける前に確認しておくとよいでしょう。
中型免許の取得期間はどのくらい?
中型免許を取得するまでの期間は、現在保有している免許によって異なります。
また、同じ免許を持っている場合でも、教習所の予約状況や通学頻度、補習の有無などによって実際の取得期間は変わります。
所持免許によって必要な教習が異なる
中型免許を取得する際の教習内容や時限数は、現在持っている免許の種類や限定条件などによって異なります。
たとえば、普通免許を持っている方と準中型免許を持っている方では、必要となる技能教習の内容や時限数が同じとは限りません。
また、免許を取得した時期によっては「5トン限定準中型免許」や「8トン限定中型免許」など、現在とは異なる区分の免許を保有しているケースもあります。
正確な教習時限数を知りたい場合は、自分の運転免許証を確認したうえで、通学予定の教習所に問い合わせるのが確実です。
短期間で取得できるプランもある
教習所によっては、教習スケジュールを集中的に組むことで、比較的短期間で卒業を目指せるプランを用意している場合があります。
ただし、「中型免許は必ず○日で取得できる」というわけではありません。
教習の予約状況や検定日、現在持っている免許、補習の有無などによって期間は変わります。
短期間で取得したい場合は、申し込み前に最短の卒業予定日や教習スケジュールを確認しましょう。
働きながら通学する場合
仕事を続けながら中型免許を取得する場合は、休日や仕事終わりに教習所へ通う方法があります。
ただし、希望する時間帯に毎回予約を取れるとは限らないため、取得までの期間には余裕を持っておくことが大切です。
夜間や土日に教習を受けられるか、予約をまとめて取れるかなど、教習所の仕組みを事前に確認しておくとスケジュールを立てやすくなります。
合宿や短期プランを利用する場合
教習所によっては、中型免許の合宿プランや短期集中プランを用意している場合があります。
まとまった休みを確保できる方にとっては、短期間で教習を進める選択肢になります。
ただし、実施している教習所や対象となる所持免許、料金、日程などは異なります。
「合宿なら必ず安い・早い」とは限らないため、通学プランと比較して選びましょう。
免許なしから中型免許を目指す場合
現在、運転免許を何も持っていない方が、いきなり中型免許を取得することはできません。
まずは普通免許や準中型免許などを取得する
中型免許には免許経歴の要件があるため、まずは普通免許や準中型免許など、中型免許の受験資格につながる免許を取得する必要があります。
その後、通常の受験資格であれば所定の年齢・免許経歴を満たしてから中型免許を目指します。
受験資格特例教習を利用する場合は、19歳以上かつ対象となる免許経歴が通算1年以上などの条件を満たすことで、通常より早く受験できる場合があります。
準中型免許から経験を積む方法もある
将来的に中型トラックを運転したい場合、まず準中型免許を取得して、運転できる車両で経験を積む方法もあります。
準中型免許で運転できる車両と中型免許で運転できる車両には違いがあるため、自分が将来どのようなトラックを運転したいのかを考えて免許取得の計画を立てましょう。
中型免許取得までの流れ
指定自動車教習所を利用する場合、中型免許取得までの一般的な流れは次のようになります。
- 現在の所持免許と受験資格を確認する
- 教習所へ申し込む
- 適性検査などを受ける
- 必要な技能教習などを受ける
- 卒業検定に合格する
- 運転免許試験場で必要な手続きを行う
実際の流れは所持免許や利用する教習所などによって異なる場合があります。
入校前に受験資格を確認する
中型免許では、年齢だけではなく免許経歴も重要です。
特に普通免許などを取得してから日が浅い方は、通常の受験資格を満たしているのか、受験資格特例教習が必要なのかを確認しましょう。
技能教習を受ける
中型車は普通車よりも車体が大きく、車両感覚や内輪差などに違いがあります。
技能教習では、車両の特性を理解しながら、安全確認や基本的な操作を身につけていきます。
必要な教習時限を終えても技能が十分でない場合には、補習が必要になることがあります。
卒業検定を受ける
必要な教習を修了したら、卒業検定を受けます。
卒業検定では、教習で身につけた運転技能や安全確認などが確認されます。
検定に合格し、指定自動車教習所を卒業すると、運転免許試験場での技能試験が免除されます。
中型免許の取得費用はどのくらい?
中型免許の取得費用は、現在持っている免許や教習所によって異なります。
所持免許によって料金が変わる
すでに準中型免許などを持っている場合と、普通免許から中型免許を目指す場合では、必要な教習内容が異なるため料金にも差が生じます。
また、補習や再検定が必要になった場合は追加料金が発生することもあります。
具体的な金額については、通学予定の教習所の最新料金を確認しましょう。
受験資格特例教習を利用する場合
通常の受験資格を満たしておらず、受験資格特例教習を利用する場合には、中型免許の教習とは別に特例教習の費用が必要になる場合があります。
特例制度を利用して早期取得を目指す場合は、中型免許取得までに必要となる総額を教習所へ確認しておくと安心です。
教育訓練給付制度を利用できる場合もある
教習所の講座によっては、厚生労働省の教育訓練給付制度の対象となっている場合があります。
厚生労働大臣が指定する教育訓練を受講・修了し、本人が所定の受給要件を満たしている場合には、教育訓練経費の一部について給付を受けられることがあります。
すべての中型免許講座が対象になるわけではないため、申し込み前に対象講座かどうかを確認しましょう。
また、勤務先によっては免許取得支援制度を設けている場合もあります。
中型免許を取得するメリット
中型免許を取得すると、普通免許や準中型免許よりも運転できる車両の範囲が広がります。
運転できるトラックの選択肢が広がる
中型免許を取得すると、中型自動車に区分されるトラックを運転できるようになります。
そのため、求人を探す際にも応募できる仕事の選択肢が広がる可能性があります。
ただし、同じ「トラックドライバー」の求人でも使用する車両は会社によって異なります。
応募前に、実際に運転する車両の車両総重量や最大積載量、必要な免許を確認しましょう。
将来のキャリアを考えるきっかけになる
中型免許取得後、さらに運転できる車両の幅を広げたい場合には、大型免許などの取得を検討する選択肢もあります。
ただし、どの免許が必要になるかは目指す仕事内容によって異なります。
「とりあえず大きな免許を取る」のではなく、希望する仕事内容や求人条件を確認しながら取得する免許を考えることが大切です。
未経験から中型トラックドライバーを目指すには
中型免許を取得しても、すぐにすべての中型トラックの仕事を問題なくこなせるとは限りません。
免許取得後は、勤務先で実際に使用する車両や仕事内容に慣れていく必要があります。
研修内容を確認する
未経験から応募する場合は、求人票で「未経験可」と記載されているかだけではなく、入社後の研修内容も確認しましょう。
会社によっては、先輩ドライバーとの同乗研修などを設けている場合があります。
研修期間や独り立ちまでの流れは会社によって異なるため、応募時や面接時に確認しておくと安心です。
荷役作業や運行ルートも確認する
トラックドライバーの仕事内容は、運転だけではありません。
求人によっては荷物の積み込み・積み下ろしなどの荷役作業を担当する場合もあります。
また、近距離配送なのか長距離輸送なのか、固定ルートなのか日によって異なるのかなどによっても働き方は変わります。
車両の大きさだけで求人を選ばず、仕事内容全体を確認することが大切です。
女性が中型免許を取得して働く場合のポイント
中型免許の取得条件に、性別による違いはありません。
年齢や免許経歴、視力・深視力などの条件を満たし、必要な技能を身につければ、女性も中型免許の取得を目指せます。
仕事内容や職場環境を確認する
トラックドライバーの働き方は会社によって大きく異なります。
求人を探す際は、次のような条件を確認してみましょう。
- 勤務時間
- 休日
- 運行距離
- 荷役作業の内容
- 使用する車両
- 研修制度
- 免許取得支援制度
- 職場の設備や環境
性別だけで「働きやすい・働きにくい」と判断するのではなく、自分の希望する働き方と求人条件が合っているかを確認することが重要です。
家庭との両立を考える場合
子育てや家庭との両立を考えている方は、勤務時間や休日、残業の有無、運行ルートなどを確認しましょう。
働き方は勤務先や担当する業務によって異なるため、「トラックドライバーならこの働き方ができる」と一律に考えず、求人ごとに条件を比較することが大切です。
中型免許の取得期間に関するよくある質問
中型免許は最短何日で取得できますか?
取得までの日数は、現在持っている免許、教習所のスケジュール、通学頻度などによって異なります。
短期集中プランを用意している教習所もありますが、すべての人が同じ日数で取得できるわけではありません。
できるだけ早く取得したい場合は、教習所へ現在の所持免許を伝えたうえで、最短の卒業予定日を確認しましょう。
普通免許を取ってすぐ中型免許を取得できますか?
通常の受験資格では、20歳以上で、準中型・普通・大型特殊免許のいずれかを受けていた期間が通算2年以上必要です。
ただし、受験資格特例教習を修了した場合には、19歳以上かつ対象となる免許経歴が通算1年以上あれば、中型免許試験を受験できます。
そのため、普通免許取得後に必ず2年間待たなければならないわけではありませんが、取得直後に中型免許を受験できる制度でもありません。
普通免許がAT限定でも中型免許を目指せますか?
所持している免許の条件や取得を希望する中型免許、教習所の対応などによって必要な手続きや教習内容が異なる場合があります。
AT限定普通免許を持っている方は、申し込み前に運転免許証の条件を教習所へ伝え、必要な教習や手続きについて確認しましょう。
働きながらでも中型免許を取得できますか?
仕事を続けながら教習所へ通って取得を目指すことも可能です。
ただし、取得までの期間は教習の予約状況や通学できる頻度によって異なります。
夜間・土日の教習に対応しているか、希望する時間帯に予約を取りやすいかなどを事前に確認するとよいでしょう。
中型免許を取ればすべてのトラックを運転できますか?
いいえ。中型免許で運転できるのは中型自動車までです。
中型自動車の範囲を超える車両を運転する場合には、大型免許など、その車両に対応する免許が必要です。
また、けん引が必要な車両などでは別の免許が必要になる場合もあります。
まとめ
中型免許の取得期間は、現在持っている免許や教習所のスケジュール、通学頻度などによって異なります。
今回のポイントをまとめます。
- 中型自動車は車両総重量7.5トン以上11トン未満、最大積載量4.5トン以上6.5トン未満などの基準で区分される
- 通常の受験資格は20歳以上・対象となる免許経歴が通算2年以上
- 受験資格特例教習を修了すれば、19歳以上・対象となる免許経歴が通算1年以上で受験できる
- 中型免許では視力に加えて深視力の基準もある
- 必要な教習内容や取得期間は所持免許によって異なる
- 短期プランを利用できる場合もあるが、取得日数は教習所や予約状況などによって変わる
- 費用は所持免許や教習所、補習の有無などによって異なる
- 対象講座・受給要件を満たせば教育訓練給付制度を利用できる場合がある
「中型免許は○日あれば必ず取れる」と考えるのではなく、まず自分の所持免許と受験資格を確認し、教習所で必要な教習内容やスケジュールを確認することが大切です。
中型免許を取得してトラックドライバーを目指したい方は、実際に運転したい車両や仕事内容を確認しながら、自分に合った取得方法を検討してみましょう。
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