
「運送会社に転職すると、退職金はもらえるのだろうか」「相場はいくらくらいなのか」と気になっていませんか。
給料の金額ばかりに目がいきがちですが、長く働くなら退職金のありなしも大切な比較ポイントです。
この記事では、運送会社の退職金の相場や制度のしくみを、はじめての方にもわかりやすく解説します。
- 運送会社の退職金の相場と、金額が決まるしくみ
- 退職金制度のない会社を見分ける方法
- 手取りを増やす税金の考え方
- 女性ドライバーが長く安心して働くためのポイント
読み終えるころには、求人票のどこを見れば退職金の有無がわかるのか、判断できるようになります。
目次
運送会社の退職金の相場はいくら?
まずは、退職金の金額の目安と、決まり方を見ていきます。退職金は法律で支払いが義務づけられたものではなく、会社が独自に決める制度です。
退職金は会社ごとに制度が異なる
退職金とは、会社を辞めるときにそれまでの勤務に対して支払われるお金です。労働基準法では、制度を設ける場合に就業規則へ定めるよう求めています。
厚生労働省の調査(令和5年就労条件総合調査)では、退職給付制度がある企業は全体の約75%とされています。つまり、約4社に1社には退職金制度そのものがありません。運送業も同じで、会社の規模や方針で大きく差が出ます。
勤続年数ごとの金額の目安
運送会社の退職金は、勤続年数が長いほど増える傾向があります。目安は次のとおりです。
| 勤続年数 | 金額の傾向 |
|---|---|
| 3年未満 | 支給なし、または数万円〜数十万円程度 |
| 5〜10年 | 数十万円〜100万円前後 |
| 20年前後 | 数百万円になる会社もある |
数字はあくまで一般的な傾向です。実際の金額は、就業規則や退職金規程で必ず確かめてください。大手では高め、小規模では低めか制度なしという傾向があります。
金額が決まる計算のしくみ
計算方法は、おもに3つに分かれます。
- 基本給×勤続年数に応じた支給率で決める方式
- 勤続年数や役職に点数をつけ、合計点数で決める「ポイント制」
- 毎月一定額を積み立て、退職時に受け取る「共済・年金型」
それぞれ計算のしくみが違うため、同じ勤続年数でも金額が変わります。面接では「どの方式ですか」と聞くのが確実です。
運送会社の退職金制度の種類と注意点
退職金の受け取り方には、いくつかの種類があります。しくみを知っておくと、求人票を読み解きやすくなります。
自社の退職金制度(退職一時金)
会社が自社でお金を用意し、退職時にまとめて支払う方式です。「退職一時金」と呼びます。会社の経営状態に左右されやすい点が注意点です。就業規則に支給条件が書かれているか確認しましょう。
中退共(中小企業退職金共済)
中退共は、国の機関が運営する中小企業向けの退職金制度です。会社が毎月掛金を納め、退職時に従業員へ直接支払われます。
運送会社でも加入している会社が多くあります。ただし、加入期間が12か月未満だと退職金は支給されません。24か月未満だと、受け取る額が掛金の総額を下回る場合があります。短期で辞めると損をしやすいしくみです。
企業年金やその他の制度
大きな運送会社では、企業年金で受け取る場合もあります。年金型は、毎月または年に数回に分けて受け取る方式です。
制度の種類が違えば、受け取れる時期も金額も変わります。求人票に「退職金制度あり」とあれば、種類まで確認すると安心です。
退職金なしの運送会社を見分けるポイント
入社後に「退職金がなかった」と気づくと、後悔につながります。応募の段階で見分けるコツを紹介します。
求人票・就業規則でチェックする箇所
求人票の「待遇・福利厚生」欄に、退職金の記載があるかをまず見ます。
- 「退職金制度あり」「中退共加入」などの記載があるか
- 勤続何年から支給されるか(支給条件)
- 就業規則や退職金規程を見せてもらえるか
記載が一切ない場合は、制度がない可能性があります。遠慮せず、面接で質問して問題ありません。
面接で聞いておきたい質問
聞きづらいと感じる方は、次のように質問すると角が立ちません。
- 「退職金制度はどのような形ですか」
- 「支給は勤続何年からですか」
- 「実際に受け取った方の例はありますか」
答えを濁す会社より、丁寧に説明してくれる会社のほうが信頼できます。
退職金にかかる税金と手取りの考え方
退職金は、受け取るときに税金がかかります。ただし、ふだんの給料より税金が軽くなるしくみがあります。
退職所得控除で税金が軽くなる
「退職所得控除」とは、退職金のうち税金がかからない金額を決める制度です。勤続20年以下なら、1年につき40万円(最低80万円)が控除されます。20年を超えた分は、1年につき70万円です。
さらに、控除後の金額の2分の1だけが課税対象になります。退職金は、給料より税金の負担が小さくなりやすい収入です。具体的な税額は、会社や税務署で確認してください。
同じ会社に長く勤めるほど有利になる理由
退職所得控除は、勤続年数が長いほど大きくなります。中退共のように、短期だと受け取りが少ない制度もあります。
だから、転職先は「長く続けられるか」で選ぶことが、退職金の面でも大切です。職場の雰囲気や働き方も、あわせて確かめましょう。
トラックドライバーという選択肢
退職金や将来の安心を考えるなら、トラックドライバーも有力な選択肢です。女性の活躍が広がり、働きやすい職場も増えています。
制度の整った会社が見つかる
人手不足を背景に、待遇を整える運送会社が増えています。退職金制度や社会保険、賞与がそろった会社も珍しくありません。求人の探し方しだいで、将来まで見すえた職場に出会えます。
未経験からでも始められる
普通免許で運転できる小型トラックの仕事なら、未経験から始める方も多くいます。研修や同乗指導で、荷物の積み降ろしや荷締めを一から教えてくれる会社もあります。免許の区分によって運転できる車の大きさが変わるため、まずは手持ちの免許を確認しましょう。
家庭と両立しやすい働き方もある
地場配送なら、毎日自宅に帰れる仕事が中心です。日勤のみ、土日休みなど、子育て中でも続けやすい求人もあります。長く働けるほど、退職金の面でも有利になります。
運送会社の退職金に関するよくある質問
パートや契約社員でも退職金はもらえる?
会社の規程しだいで、対象外になることが多いです。正社員のみを対象とする会社が一般的です。雇用形態ごとの条件を、就業規則で確認してください。
転職したばかりでもらえる退職金はある?
勤続年数が短いと、支給されない場合があります。「勤続3年以上」などの条件を設ける会社が多いためです。入社前に、支給の条件を聞いておきましょう。
退職金はいつ振り込まれる?
退職後、1〜2か月以内が一つの目安です。ただし、支払い時期は会社の規程で決まります。就業規則で確かめてください。
退職金がもらえないときはどうする?
規程があるのに支払われない場合は、労働基準監督署や総合労働相談コーナーに相談できます。まずは就業規則と、自分の勤続年数を確認することが第一歩です。
まとめ
運送会社の退職金について、ポイントを振り返ります。
- 退職金は法律で義務づけられておらず、会社ごとに制度が違う
- 勤続年数が長いほど増える傾向があり、短期だと支給なしの場合もある
- 中退共などの制度は、加入期間の条件に注意する
- 求人票・就業規則・面接で、制度の有無と支給条件を確認する
- 退職金は税金が軽くなるしくみがあり、長く働くほど有利になる
退職金は、将来の安心を支える大切な待遇のひとつです。応募前にしっかり確かめて、長く働ける会社を選びましょう。
トラックドライバーへの転職を検討中なら、ぜひ「トラガール」をご覧ください。


