
「中継輸送とは何?」「長距離の仕事が、日帰りになるって本当?」と、気になっていませんか。
結論から言うと、中継輸送とは、1つの運行を複数のドライバーで分けて担当する輸送の方法です。1人が長い距離を走り続ける必要がなくなるため、働き方を見直す仕組みとして注目されています。
この記事では、次のことがわかります。
- 中継輸送の意味と、通常の長距離輸送との違い
- 中継輸送の主な3つの方式
- ドライバーにとってのメリットと注意点
- 中継輸送のある会社を求人票で探すコツ
仕事選びの判断材料として、ぜひ最後までご覧ください。
目次
中継輸送とは?長距離輸送との違いを解説
まずは、中継輸送の基本的な意味を確認します。通常の長距離輸送と比べると、違いがはっきりします。
1つの運行を複数人でリレーする仕組み
中継輸送とは、出発地から目的地までの道のりの途中に中継地点を設け、そこでドライバーや荷物を引き継ぐ輸送の方法です。イメージは、駅伝のようなリレー形式です。1人が全行程を走るのではなく、区間ごとに担当を分けます。
たとえば、東京から大阪へ荷物を運ぶとします。通常は1人のドライバーが全区間を運転し、泊まりになる場合があります。中継輸送なら、中間地点でドライバーが交代し、それぞれが自分の拠点へ戻れます。
通常の長距離輸送との比較
通常の長距離輸送と中継輸送の違いを、表で整理します。
| 項目 | 通常の長距離輸送 | 中継輸送 |
|---|---|---|
| 担当するドライバー | 1人が全区間を担当 | 複数人で区間を分担 |
| 走行距離 | 長くなりやすい | 区間ごとに短くなる |
| 泊まりの有無 | 泊まりになる場合がある | 日帰りにしやすい |
| 必要な準備 | 比較的少ない | 中継地点や連携の仕組みが必要 |
表のとおり、中継輸送はドライバーの負担を分ける発想です。ただし、会社どうしの連携が必要になる点が特徴です。
中継輸送が注目される背景|なぜ今広まっているのか
中継輸送が広まっている理由は、ドライバーの働き方を取り巻く環境の変化にあります。
2024年問題と拘束時間の見直し
2024年4月から、トラックドライバーの時間外労働に上限規則が適用され、拘束時間などの基準も見直されました。1日の拘束時間は原則13時間以内(最大15時間)とされ、長距離を1人で走り切る運行は難しくなっています。この流れを「2024年問題」と呼びます。
拘束時間とは、始業から終業までの時間で、休憩時間も含みます。長距離運行では、この時間が長くなりやすい特徴があります。
国も後押しする取り組み
国土交通省は、中継輸送を、ドライバーの負担軽減につながる取り組みとして推進しています。運行を分けることで、1人あたりの拘束時間を短くし、休息をとりやすくする狙いがあります。荷主(荷物を預ける会社)や運送会社が協力して導入するケースも見られます。
中継輸送の主な3つの方式
中継輸送には、いくつかのやり方があります。何を中継地点で引き継ぐかによって、方式が分かれます。
ドライバー交代方式
中継地点でドライバーだけが交代し、トラックと荷物はそのまま走り続ける方式です。車両は動き続けるため、荷物を積み替える手間がかかりません。交代する時間と場所を、あらかじめ決めておく必要があります。
トレーラー・荷台の交換方式
トレーラー(荷台部分)やコンテナを、中継地点で切り離して交換する方式です。運転席のある車両(トラクタヘッド)は自分の拠点へ戻り、荷台だけが次のドライバーに引き継がれます。荷物を積み替えずに済み、日帰りで仕事を終えやすくなります。
貨物の受け渡し(リレー)方式
中継地点で、荷物そのものを別のトラックへ積み替える方式です。各ドライバーは、決まった区間だけを運転して、拠点に戻ります。荷物の積み替えが必要な分、荷物を傷めないための丁寧な作業が求められます。
| 方式 | 引き継ぐもの | 特徴 |
|---|---|---|
| ドライバー交代方式 | ドライバー | 荷物の積み替えが不要 |
| 荷台交換方式 | トレーラー・荷台 | 日帰りにしやすい |
| 貨物受け渡し方式 | 荷物 | 積み替え作業が発生する |
どの方式でも、決まった時間に中継地点へ着くことが大切です。安全な運転計画のもと、無理のない運行が組まれます。
ドライバーから見た中継輸送のメリット
中継輸送は、働くドライバーにとって、どんなメリットがあるのでしょうか。
日帰りで働きやすくなる
中継輸送の最大のメリットは、長距離の仕事でも、毎日自宅に帰りやすくなることです。泊まりの運行が減るため、家族との時間を確保しやすくなります。子育て中の人にとっても、生活リズムを整えやすい働き方です。
運転の負担を軽くできる
1回に運転する距離が短くなると、疲れや眠気のリスクが下がります。1人が運転する時間が短いほど、休息をとる時間を確保しやすくなります。安全面でも、望ましい仕組みと言えます。
長距離の仕事を始めやすくなる
未経験の人にとって、長距離運行は不安が大きい仕事です。中継輸送なら、運転する区間が限られるため、道順や運行の流れを覚えやすくなります。体力や運転経験に不安がある人でも、長距離輸送の仕事に挑戦しやすくなります。
中継輸送の注意点・デメリット
メリットが多い一方で、知っておきたい注意点もあります。事前に把握しておくと、入社後のミスマッチを防げます。
時間通りに動く必要がある
中継輸送は、複数のドライバーがバトンをつなぐ仕組みです。1人が遅れると、次のドライバーの待ち時間が増え、全体の運行に影響します。集合時間や出発時間は、きっちり守る必要があります。
導入している会社はまだ限られる
中継輸送は、会社どうしの連携や中継拠点の整備が必要です。そのため、導入している会社は、すべてではありません。中継輸送で働きたい場合は、求人票や面接で、実際に導入しているかを確認しましょう。
中継輸送に関わる求人を探すときのポイント
中継輸送の仕事を探すには、求人票のどこを見ればよいのでしょうか。確認したい点をまとめます。
求人票で見るべき項目
次の項目を、求人票で確認しましょう。
- 仕事内容に「中継」「リレー」「日帰り」の記載があるか
- 運行の区間(出発地と中継地点、帰社の時間)
- 使用する車両の種類と、必要な免許
- 勤務時間と休日、休息の取り方
記載がない場合は、面接で質問して問題ありません。1日の流れを、具体的に聞くと安心です。
必要な免許の確認
運転する車両によって、必要な免許が変わります。トレーラーを扱う場合は、けん引免許が必要になることがあります。けん引免許とは、車両総重量750kgを超えるものをけん引する際に必要な免許です。取得支援のある会社も多いため、あわせて確認しましょう。
中継輸送とトラックドライバーという選択肢
中継輸送のような新しい仕組みが広がることで、トラックドライバーの働き方は変わりつつあります。
長距離でも日帰りを目指せる時代へ
「トラックドライバーは泊まりが多そう」という印象を持つ人は少なくありません。中継輸送の広がりにより、長距離の仕事でも、日帰りで働ける選択肢が増えています。家庭と両立しながら働きたい女性にとって、検討しやすい環境が整いつつあります。
未経験から始めるなら
最初から長距離を目指す必要はありません。まずは、日勤のルート配送などで経験を積み、慣れてから中継輸送に挑戦する方法もあります。「トラガール」では、女性が働きやすいトラックドライバーの求人を探せます。自分に合った働き方を見つける参考にしてください。
中継輸送に関するよくある質問
Q. 中継輸送は、どんな荷物でも対応できますか?
荷物の種類によって、向き不向きがあります。荷台を交換する方式は、コンテナやトレーラーで運ぶ荷物に向いています。温度管理が必要な荷物などは、設備が整った会社で対応しています。
Q. 中継輸送だと、給料は下がりますか?
運転する距離が短くなる分、歩合給が中心の会社では、収入が変わる可能性があります。基本給や手当の内訳は、会社ごとに異なります。求人票と面接で、収入の仕組みを確認しましょう。
Q. 未経験でも中継輸送の仕事はできますか?
未経験者を受け入れている会社であれば、可能です。運転区間が限られる分、長距離運行より、挑戦しやすい面があります。研修や同乗の期間があるかを、あわせて確認しましょう。
Q. 中継地点で待ち時間は発生しますか?
引き継ぎのタイミングによっては、短い待ち時間が生じます。待ち時間も拘束時間に含まれる場合があるため、運行計画の組み方を確認しておくと安心です。
まとめ
中継輸送について、あらためて振り返ります。
- 中継輸送は、1つの運行を複数のドライバーで分担する輸送の方法
- 主な方式は、ドライバー交代・荷台交換・貨物の受け渡しの3つ
- 日帰りで働きやすく、運転の負担を軽くできるメリットがある
- 時間通りに動く必要があり、導入している会社は限られる
- 求人票では「中継」「日帰り」の記載や運行区間を確認する
中継輸送は、長距離輸送のイメージを変える働き方のひとつです。自分の生活に合う仕事かどうか、ていねいに見きわめましょう。
トラックドライバーへの転職を検討中なら、ぜひ「トラガール」をご覧ください。


