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標準的な運賃とは?ドライバーの給料との関係を未経験の女性向けにやさしく解説
標準的な運賃とは?ドライバーの給料との関係を未経験の女性向けにやさしく解説

「標準的な運賃とは何なのか」「自分の給料に関係があるのか」と気になっていませんか。ニュースで耳にしても、仕組みまで知っている方は多くありません。

本記事でわかることは、次のとおりです。

  • 標準的な運賃の意味と、制度ができた理由
  • 運賃の計算方法と、車の大きさ・地域ごとの区分
  • 2024年に行われた見直しの内容
  • ドライバーの働き方や給料への影響

トラックドライバーを目指す女性が、求人を選ぶ際の判断材料にもなります。専門用語は中学生にも伝わる言葉で解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

標準的な運賃とは?国土交通省が示す運賃の目安

標準的な運賃とは、トラック運送の適正な運賃水準を国が示した目安です。制度の基本から順に確認しましょう。

国土交通省が告示する運賃の目安

標準的な運賃とは、国土交通大臣が告示(国が広く知らせる公式な発表)した、トラック運送の運賃の目安です。2020年に初めて告示されました。ドライバーの人件費や燃料費、車両の維持費などを計算し、適正な運賃の水準が示されています。荷主(荷物の運送を依頼する会社)との価格交渉で、根拠となる資料として使われます。

義務ではなく届出制の仕組み

標準的な運賃は、守らなければ罰則を受ける決まりではありません。運送会社には運賃を国に届け出る制度があり、標準的な運賃は届け出る際の参考になります。ただし、荷主に特定の金額での契約を強制する力はありません。あくまで交渉の土台となる目安です。

制度ができた背景

ドライバーの低賃金と人手不足を解消するために、制度がつくられました。1990年の規制緩和以降、運送会社の数が増え、運賃の値下げ競争が激しくなったとされています。運賃が低いままでは、ドライバーの給料や労働環境にしわ寄せが及びます。適正な運賃の水準を業界全体で共有する狙いがあります。

標準的な運賃の仕組みと計算方法

標準的な運賃は、運び方や車の大きさによって細かく決められています。三つの視点から仕組みを見ていきます。

距離制運賃と時間制運賃

運賃の計算方法は、距離で決める「距離制」と、時間で決める「時間制」の2種類です。距離制は、走った距離に応じて運賃が決まります。長距離の輸送に向いた方法です。時間制は、拘束時間(仕事のために勤務先に拘束されている時間)に応じて運賃が決まります。荷物の積み下ろしが多い配送や、待ち時間が長い仕事に向いています。

車格・地域別の区分

運賃は、車の大きさ(車格)と地域ごとに金額が異なります。車格は、小型車・中型車・大型車・トレーラーの4区分です。地域は、全国10ブロックの運輸局(国土交通省の地方組織)の管轄ごとに設定されています。地域の物価や道路事情の違いを反映するためです。

車格 積載量の目安 主な仕事の例
小型車 2トン程度 小口配送・宅配・引越し
中型車 4トン程度 食品や日用品のルート配送
大型車 10トン程度 都市間をつなぐ長距離輸送
トレーラー 20トン程度 大量の荷物の幹線輸送

車が大きいほど、運賃の水準は高く設定されています。ただし、大きな車ほど必要な免許も上位になります。未経験の方は、小型車や中型車から始める例が多くなっています。

運賃とは別に請求できる料金

標準的な運賃では、運賃とは別に受け取れる料金も示されています。代表的なものは、次のとおりです。

  • 荷役作業料(荷物の積み込み・荷下ろしなどの作業に対する料金)
  • 待機時間料(荷物の準備ができるまで待つ時間に対する料金)
  • 燃料サーチャージ(燃料価格の変動分を運賃に上乗せする仕組み)
  • 高速道路料金などの実費

運ぶ行為だけでなく、作業や待ち時間にも対価が発生するという考え方です。

標準的な運賃は2024年に見直されました

標準的な運賃は、一度決めたら終わりではありません。2024年に、現場の状況に合わせた見直しが行われました。

約8%の運賃引き上げ

2024年の見直しでは、運賃の水準が2020年の告示時から約8%引き上げられました。背景には、燃料や物価の上昇、ドライバーの賃上げの必要性があります。「2024年問題(時間外労働の上限規制により、ドライバーの労働時間が制限されて運べる荷物が減る問題)」への対応も理由の一つです。

荷役・待機時間の対価の明確化

荷物の積み下ろしや待ち時間に対する対価が、運賃とは別に明確にされました。従来は、運賃に含まれるものとして無償で行われる傾向がありました。作業や待ち時間に料金が発生すれば、荷主側も無駄な待機を減らそうとします。ドライバーの拘束時間の短縮につながると期待されています。

標準的な運賃がドライバーの働き方に与える影響

運賃の見直しは、現場で働くドライバーにも関わる話です。給料と体力面の二つに分けて整理します。

給料への影響と注意点

運賃が上がれば給料が上がる可能性はありますが、自動的に上がるわけではありません。運賃は会社の売上であり、給料は会社が決めるためです。運賃の水準が適正な会社ほど、給与や待遇に回せる資金が増えます。求人を見る際は、給与体系や賞与の有無もあわせて確認すると安心です。

女性ドライバーの負担軽減につながる点

荷役や待機に対価がつく流れは、体力面の負担や長時間労働の軽減につながる可能性があります。手積み・手卸し(機械を使わず人の手で荷物を運ぶ作業)が多い現場では、作業時間が長くなりがちです。作業を適正に評価する会社ほど、フォークリフトの活用や人員配置に力を入れやすくなります。ただし、現場の実態は会社ごとに異なります。面接や職場見学で確かめましょう。

トラックドライバーという選択肢

標準的な運賃の見直しにより、ドライバーの待遇改善が進む流れにあります。トラックドライバーは、女性にとって検討する価値のある仕事です。

収入・雇用の安定性

国が運賃水準を示したことで、業界全体で待遇を見直す動きが広がっています。物流は生活に欠かせない仕事のため、需要がなくなる心配は少ないとされています。求人を見る際は、月給の総額だけでなく、残業代や手当の内訳も確認しましょう。

未経験からの転職

トラックドライバーは、未経験から始める女性も多い仕事です。2017年3月以降に取得した普通免許では、車両総重量3.5トン未満の車を運転できます。入社後に準中型免許などを取得する際、費用を補助する会社もあります。女性向けの求人を探すなら、「トラガール」が便利です。

子育てとの両立

近距離配送やルート配送なら、決まった時間に帰宅しやすく、子育てと両立しやすい傾向があります。ルート配送とは、決まったお店や会社を毎日順番に回る配送です。走るコースが固定されるため、仕事の流れを覚えやすく、予定も立てやすくなります。

標準的な運賃に関するよくある質問

標準的な運賃について、よく寄せられる疑問をまとめました。

標準的な運賃を守らないと罰則はありますか?

罰則はありません。標準的な運賃は、価格交渉の目安として国が示したものです。運送会社にも荷主にも、その金額での契約を強制する決まりはありません。

標準的な運賃はどこで確認できますか?

国土交通省の公式サイトで確認できます。告示の内容や、地域別の運賃表が公表されています。改定される場合があるため、最新の情報を確認しましょう。

標準的な運賃が上がると給料も上がりますか?

会社の判断によるため、必ず上がるとは言えません。運賃は会社の売上にあたります。給料への反映は会社ごとに異なるため、求人票や面接で給与体系を確認すると安心です。

自家用のトラックにも標準的な運賃は当てはまりますか?

当てはまりません。対象は、荷物を運ぶ仕事で報酬を受け取る運送事業者です。緑色のナンバープレートを付けたトラックが該当します。自社の荷物を自社で運ぶ、白いナンバープレートのトラックは対象外です。

まとめ

標準的な運賃について、ポイントを振り返ります。

  • 標準的な運賃は、国が示したトラック運送の運賃の目安
  • 罰則はなく、価格交渉の土台として使われる
  • 距離制・時間制があり、車格と地域ごとに金額が異なる
  • 2024年に約8%引き上げられ、荷役や待機の対価も明確化された
  • 給料への反映は会社ごとに異なるため、求人選びでの確認が大切

運賃の見直しは、ドライバーの待遇改善を後押しする流れです。トラックドライバーへの転職を検討中なら、ぜひ「トラガール」をご覧ください。