
「パートでも社会保険に入れるの?」「入ると手取りが減るのでは?」と迷っていませんか。
パートで働く方にとって、社会保険の加入条件は仕事選びに直結する大切な知識です。条件は会社の規模や働き方で変わり、近年は制度の見直しも続いています。
この記事では、パートの社会保険の加入条件を、はじめての方にもわかりやすく解説します。
- パートが社会保険に加入する条件
- 加入のメリットとデメリット
- 扶養との関係と「年収の壁」の考え方
- トラックドライバーなど、長く働ける仕事の選び方
読み終えるころには、自分が加入の対象かどうか判断できるようになります。
目次
パートの社会保険とは?加入の基本
まず、社会保険とは何か、パートにどう関係するのかを整理します。パートでも、条件を満たせば会社の社会保険に加入する義務があります。
社会保険の種類としくみ
ここでいう社会保険は、おもに「健康保険」と「厚生年金保険」を指します。会社で働く方は、この2つに会社を通して加入します。保険料は、会社と本人が半分ずつ負担するしくみです。
雇用保険や労災保険は別の制度で、加入条件も異なります。この記事では、健康保険と厚生年金の加入条件を中心に解説します。
国民健康保険・国民年金との違い
社会保険に入らない場合は、国民健康保険と国民年金に自分で加入します。保険料は全額自己負担です。
会社の社会保険に入ると、会社が半分を負担してくれます。将来の年金も、国民年金に上乗せして受け取れます。負担は増えても、受け取れる保障は手厚くなります。
パートが社会保険に加入する条件
加入条件は、会社の規模によって2つの基準に分かれます。自分の勤め先がどちらに当たるか、確認しましょう。
従業員51人以上の会社の条件
2024年10月から、従業員51人以上の会社で働くパートにも加入義務が広がりました。条件は次の4つをすべて満たすことです。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 月額賃金が8.8万円以上(残業代・通勤手当などは除く)
- 2か月を超えて働く見込みがある
- 学生ではない
月額賃金8.8万円は、年収に直すと約106万円です。これが「106万円の壁」と呼ばれる金額です。なお、この基準は今後も見直しが予定されているため、最新の情報を確認してください。
従業員50人以下の会社の条件
従業員50人以下の会社では、「4分の3基準」が使われます。同じ会社で働く正社員と比べて、次の両方を満たすと加入の対象です。
- 1週間の労働時間が、正社員の4分の3以上
- 1か月の労働日数が、正社員の4分の3以上
たとえば正社員が週40時間なら、週30時間以上が目安です。小規模な会社では、フルタイムに近い働き方で加入する形になります。
加入の対象外になるケース
次のような場合は、加入の対象外になります。
- 学生(夜間・定時制を除く)
- 働く期間が2か月以内の短期契約
- 週の労働時間が20時間未満
加入の判断は、実際の勤務時間と契約内容で行われます。迷う場合は、勤め先の担当者に確認するのが確実です。
社会保険に加入するメリットとデメリット
加入には、良い点と注意点の両方があります。両面を知ったうえで、働き方を選びましょう。
将来の年金・病気やけがの保障が手厚くなる
厚生年金に入ると、将来受け取る年金が増えます。健康保険では、病気やけがで働けないときの「傷病手当金」が受けられます。出産のときは、「出産手当金」もあります。
国民健康保険にはない保障が受けられる点が、大きなメリットです。制度の細かい条件は、加入先の健康保険で確認してください。
手取りが減る点に注意
保険料が給料から引かれるため、加入直後は手取りが減ります。年収のおよそ15%前後が、保険料の目安とされています。
ただし、年金や保障が増える分を考えれば、長い目で見て損とは限りません。手取りの減少と将来の保障を、くらべて判断することが大切です。
扶養と「年収の壁」の考え方
配偶者の扶養に入っている方は、年収の壁も気になるところです。しくみを整理します。
106万円の壁と130万円の壁
扶養の範囲で働く場合、壁は2つあります。
| 壁 | 内容 |
|---|---|
| 106万円の壁 | 51人以上の会社で、条件を満たすと自分で社会保険に加入する |
| 130万円の壁 | 年収130万円以上になると、勤め先の規模に関係なく扶養から外れる |
壁を超えると保険料の負担が始まり、手取りが一時的に減ることがあります。超えたあとに収入を増やせば、手取りが逆転する場合もあります。制度は見直しが続くため、最新の情報を確認してください。
壁を超えて働くかの判断基準
判断のポイントは、「今の手取り」と「将来の保障」のどちらを重く見るかです。
- 子どもが小さく、時間に余裕がない時期は、壁の内側で働く
- 将来の年金を増やしたい方は、壁を超えて働く
どちらが正解という答えはありません。ご家庭の状況にあわせて選びましょう。
トラックドライバーという選択肢
社会保険を整えて長く働きたい方には、トラックドライバーも選択肢のひとつです。女性ドライバーが活躍する職場は、年々増えています。
社会保険完備の求人が多い
運送会社には、正社員だけでなく、社会保険を完備したパート求人もあります。求人票の「待遇」欄に、「社会保険完備」と書かれているかを確認しましょう。加入条件は会社ごとに違うため、面接で必ず聞いておくと安心です。
未経験・ブランクがあっても始めやすい
普通免許で運転できる小型の配送なら、未経験から始める方も多くいます。研修や同乗指導で、荷物の積み降ろしや荷締めを教えてくれる会社もあります。
家庭との両立がしやすい働き方もある
地場配送は、毎日自宅に帰れる仕事が中心です。短時間や週数日の働き方を選べる求人もあります。勤務時間によって、社会保険の加入条件も変わります。希望の働き方と加入条件を、あわせて確かめましょう。
パートの社会保険に関するよくある質問
勤め先が51人以上かどうかは、どう調べる?
従業員数は、厚生年金の被保険者数で数えます。会社の人事担当に聞くのが、いちばん確実です。求人票に書かれていない場合は、面接で質問しましょう。
加入したくないと断ることはできる?
条件を満たした場合、加入は本人の希望では選べません。法律上の義務だからです。加入したくない場合は、条件を満たさない働き方に変える必要があります。
掛け持ちパートの場合、時間は合算される?
加入条件の時間は、勤め先ごとに判断されます。複数の勤め先の時間を合算して判断はしません。ただし、保険料の計算や扶養の判断には、収入の合計が関わる場合があります。
社会保険料は、いつから引かれる?
加入条件を満たした月から、保険料が給料から引かれます。具体的な開始時期は、勤め先の担当者に確認してください。
まとめ
パートの社会保険について、ポイントを振り返ります。
- パートでも、条件を満たせば社会保険に加入する義務がある
- 51人以上の会社は、週20時間以上・月額8.8万円以上などの条件を満たすと加入
- 50人以下の会社は、正社員の4分の3以上の勤務で加入
- 加入すると手取りは減るが、年金や病気・出産の保障は手厚くなる
- 扶養の壁は見直しが続くため、最新の情報を確認する
自分に合った働き方を選ぶために、加入条件を知っておくことが第一歩です。
トラックドライバーへの転職を検討中なら、ぜひ「トラガール」をご覧ください。


