
「求人票や運送会社の説明で『実車率』という言葉を見たけれど、何の割合なのか」と気になったことはありませんか。
実車率(じっしゃりつ)とは、トラックが走った距離のうち、荷物を積んで走った距離の割合を表す数字です。運送会社の効率を測る指標として使われます。
この記事でわかることは、次のとおりです。
- 実車率の意味と、計算のしかた
- 「空車」「積載率」との違い
- 実車率が運送会社やドライバーに関わる理由
- トラックドライバーという仕事の選択肢
意味を知っておくと、運送会社の仕事の仕組みも見えてきます。
実車率とはトラックの何の割合?
実車率は、トラックが走った全体の距離のうち、荷物を載せて走った距離が占める割合です。まずは意味と計算のしかたを整理します。
実車と空車は「荷物があるかどうか」で分ける
荷物を積んで走っている状態を「実車(じっしゃ)」、荷物を積まずに走っている状態を「空車(くうしゃ)」といいます。
たとえば、荷物を届けたあと、次の積み込み場所まで荷物なしで戻る走行は、空車での走行にあたります。
実車率は「実車距離 ÷ 総走行距離」で求める
実車率は、次の式で求めます。
- 実車率(%)= 荷物を積んで走った距離 ÷ 走った距離の合計 × 100
たとえば、1日に200キロメートル走り、そのうち150キロメートルが荷物を積んでいたとします。実車率は、150 ÷ 200 × 100 で、75%です。
数字が高いほど、荷物を運んでいる時間が長い、効率のよい走り方といえます。
実車率と似た言葉の違い
運送の指標には、実車率とよく似た言葉があります。違いを表にまとめます。
| 言葉 | 意味 | 何を表すか |
|---|---|---|
| 実車率 | 走った距離のうち、荷物を積んでいた距離の割合 | 空で走る無駄の少なさ |
| 積載率 | 積める量のうち、実際に積んだ量の割合 | 荷台の使い方の効率 |
| 稼働率 | 車を使える日数・時間のうち、実際に使った割合 | 車の活用度 |
3つとも運送の効率を表しますが、見ているポイントが違います。
実車率は「空で走る無駄」を表す
実車率が低いと、荷物を運ばない距離が長いことになります。燃料や運転の時間は使うのに、運賃が入らない状態です。実車率を上げることは、会社の利益や環境への負担を減らすことにつながります。
実車率が運送会社とドライバーに関わる理由
実車率は会社の経営の話に聞こえますが、働くドライバーにも関係があります。
帰り荷(かえりに)を確保して、実車率を上げる
荷物をおろしたあと、帰り道にも荷物を積めれば、空車での走行が減ります。この帰りの荷物を「帰り荷」といいます。
運送会社は、取引先と調整して、行きも帰りも荷物がある運行を作る工夫をしています。
実車率の高さだけで、働きやすさは決まらない
実車率が高いと、効率がよく見えます。ただし、無理な運行計画で、休憩や休息の時間を削るのは問題です。
ドライバーの労働時間や休息には、国のルール(改善基準告示)があります。連続運転は4時間以内とし、運転の中断(休憩)は合計30分以上とるなどの決まりがあります。数字だけを追うのではなく、決まりを守る会社かを確認しましょう。
空車のときも、運転は丁寧に
荷物を積んでいない空車の状態でも、運転の基本は変わりません。空車はブレーキの効きが変わることもあるため、急ブレーキや急ハンドルを避けます。
トラックドライバーという選択肢
実車率のような指標を知ると、運送の仕事の仕組みがよく見えてきます。未経験からでも、仕事をしながら学べます。
用語や仕組みは入社後に学べる
運送の用語や、運行の仕組みは、入社後の研修や、先輩ドライバーから学べる会社が多くあります。最初から詳しい必要はありません。
研修の内容は会社によって違うため、応募前に確認しておくと安心です。
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実車率に関するよくある質問
実車率は、何%が理想ですか?
業種や運び方によって違います。決まった数字はありません。ただし、一般的には、空で走る距離が少ないほど、効率がよいとされています。
実車率と積載率は同じものですか?
別のものです。実車率は「荷物を積んで走った距離」の割合、積載率は「荷台にどれだけ積んでいるか」の割合です。
実車率が低いと、ドライバーの給料に影響しますか?
会社の制度によって違います。実車率が運賃の収入に影響するため、間接的に関わる場合もあります。給与の仕組みは、応募前に会社へ確認しましょう。
実車率を上げるために、ドライバーができることはありますか?
決められたルートで、帰り荷の積み込みをスムーズにすることなどがあります。ただし、休憩を削って急ぐような方法は避けます。
まとめ
実車率について、ポイントを振り返ります。
- 実車率は、走った距離のうち、荷物を積んで走った距離の割合
- 「実車距離 ÷ 総走行距離 × 100」で求める
- 積載率(荷台の使い方)や稼働率(車の活用度)とは別の指標
- 帰り荷の確保が、実車率を上げる工夫のひとつ
- 数字を追うために、休憩や休息のルールを削ってはいけない
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